インタビュー主任研究員 辻 晶弘
INTERVIEW03
期待を超える成果で
120点に近い仕事を
辻 晶弘
主任研究員
2015年中途入社
インタビュー
研究に専念できる環境は魅力
私は2015年に監査法人からMTECに転職してきました。監査法人には約5年勤務していましたが、昇進するにつれ管理業務が増加してしまい、「自分は分析力や思考力で勝負する仕事がしたい」という思いを抑えきれず、転職を決意しました。
MTECの存在は、転職情報会社を通して知りました。学生時代に物理学のドクター、その後公認会計士の資格を取得しており、前職では金融機関の監査を担当していたのですが、そのときの経験と、物理学の研究の両方が生かせる道がMTECにはありました。シンクタンクとしては珍しく、システム開発業務に煩わされることなく研究に専念できる点もMTECの大きな魅力でした。
期待を超える成果を出す仕事
私は、仕事には2種類の仕事があると思っています。一つは、60〜70点の達成度で多くの量をこなさないといけないタイプの仕事。もう一つは、数は少なくても100点の達成度でなければいけないタイプの仕事です。
MTECの仕事は、後者であるべきです。お客様に「これとこれは関係がありそうだから、調べて欲しい」と言われ、「調べました。関係がありました」で済ませてしまえば、それは60~70点の仕事にすぎません。そこで「なぜ、この関係を調べたかったのだろう」という点をくみ取れれば、「お客様のニーズはきっとこういうところにあるのだろうから、他にも、こんなデータや、こんなレポートも併せて紹介しておこう」という対応となり、その仕事が80点になる可能性が出てきます。さらに、お客様に「別のアプローチを用いれば、こんなこともできるようになりますよ」という逆提案ができれば、90点、100点、さらに突出すれば120点が取れるかもしれません。
銀行変革の開拓者でいたい
私が所属しているグループは、三菱UFJ信託銀行やMUFGグループ全体のリスク管理を目的とした定量分析やモデル構築に関連した業務を行っています。今、日本の金融機関は試行錯誤の段階にあります。いろいろな人がいろいろなチャレンジを試みている中で、私は、日本の金融機関のデジタライゼーションのフロンティアにいたいという希望を持っています。自分のアイデアが、数年後に訪れるであろう、高度に自動化された銀行業務の核になっていれば、非常にうれしいです。
そして、その希望は、現在のMTECでの仕事をしっかりと形にすれば叶うものだと考えています。それほど、やりがいがあって、スケール感の大きな仕事に出会えたことに感謝しています。
携わったプロジェクト
MUFGのリスク管理に参画
現在、私は4つの研究プロジェクトに参画していますが、そのうちの2つのプロジェクトがMUFGグループのリスク管理に関するものです。三菱UFJ銀行の複数の部署から集まった担当者と共同でプロジェクトを進めているため、1週間の半分以上は社外に出て仕事をしているような状態です。
一週間の流れ
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月曜日
1週間の業務整備
午前:一週間の予定を確認。成果物の発表スケジュールを押さえ、各プロジェクトの分析の進捗と発表内容をどこまでにするか上司とディスカッション。
午後:ディスカッションで得た分析の不足点等を洗い出し、解決案を模索。エンジニアに分析に向けたデータ整備を依頼する。
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火曜日
MUFGデータの分析
朝からMUFG本店へ。前日に整備されたMUFGデータの分析を開始。前日のアイディアが上手く行くか確認。上手く行かないものは、試行錯誤して仮説検証を行う。
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水曜日
中間成果の報告
午前:MUFG本店で前日の検証結果を資料に落とす。
午後:定例の進捗報告MTGでここまでの成果を報告。検証結果が良い方向であればお客様に説明するための資料作りを行う。
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木曜日
別プロジェクトの進行
事務所にて別プロジェクトの分析に取り掛かる。受託した研究ではない、自主性の強い研究(戦略的研究プロジェクト)。
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金曜日
研究進捗報告と現状課題の整理
お客様に研究進捗の報告に向かう。概ね良好な反応をいただくも課題はあり。次にやらなければならないことをまとめ、そのための短期的な研究スケジュールを組みなおしてチームで翌週の課題を共有する。
メッセージ
“突出したこと”を武器に
研究者にとって武器となるのは「突出している」ことです。広さで突出してもいいし、深さで突出してもいい。器用貧乏でも貧乏のレベルが高ければいいと思います。研究者は自分の研究に没頭しているイメージがありますが、突出するためには「いろいろなことに興味を持って、いろいろなことをやる」ということも重要になってきます。そうすることで才能がより突出していくはずですので、今は自分の武器が一つだとしても、色々なことに興味を持って、色々なことをやることで、それが2つにも3つにもなりえます。そうすれば、仕事の幅が広がり、素晴らしい研究者になれるはずですので、MTECで才能を突出させていきたいと思われている方は、ご自身の突出していることや今後の可能性について是非ともアピールして頂きたいと思います。